♡輪唱SAKURA♡ 導かれし刻9 忍者ブログ
ここは『遙かなる時空の中で』の二次妄想小説置き場です 大人の表現や18禁文章もございますので未成年の方の入室はお断りいたします
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『流転刻』
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金魚
『輪唱 SAKURA』
 程よい艶と妄想を!           エロくたって    いいじゃない!    人間だもの
HN:
紅緋
HP:
性別:
非公開
職業:
実質自宅警備員
趣味:
妄想
自己紹介:
《せつない桜》の別館として。
発起日 2010年    12月20日
明日もがんばろう
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        確信


   










   冷風が足先に感じると酔いは少しずつ醒め始めたが
   どうにも瞼が開けられない
   誰かの首に自らの腕をまわし
   誰かに抱かれながら移動しているのは感じた

   んん… 良い香り

   「…あっ」

   香りが覚醒を手伝ったのか
   正常な思考が蘇ってきた

   「気がついた? 今床へ運ぶ所だからさ」
   「ちょ…!」
   「暴れるとそのまま落すからね くすっ

   堪増は悪戯顔でわざと揺らす
   落されないようにしがみつくと
   焚かれた麝香の香りが鼻元をくすぐった
   


    どきっ…

   血圧が上昇するように胸が高鳴る
   堪増の頬と自分の鼻が微かに触れ、慌てて顔を背けた
   しかし耳元で香る麝香は更に心拍を上げた
   そんな心境を知られたくなくて
   拷問の様なその香りに硬直しながら運ばれていった


   「…ねぇ」
   「ーー 寝れないのかい?」


   ゆるりと揺れる行灯の炎を感じながら
   寝かされた床から半身を起こすと
   堪増は手酌で酒を煽りながら
   濡れ縁から月を愛でていた

   「…此処は本当にどこなの?」


   もう聞かずにはいられなかったのだ
   非現実で説明付かないこの現状を
   少しずつでも受け入れなければ自分は壊れてしまう

   見知らぬ人達と古風すぎる屋敷の造り
   飾られた調度品も見慣れないものばかり
   交わす言葉は妙に堅苦しく古典的で着物を着用
   そもそも海などここ数年行った事などないのに
   何故か海に倒れていた
   
   「ここは、熊野という所だ」
   「くま…熊野?」

   確か…
   和歌山県か三重県?
   広島にも筆で有名な地名が熊野がある

   「……。少なくても私は熊野を知らない」
   
   発狂しそうになる自分をなんとか押さえつけ
   上掛けへ顔を埋めた

   何もわからない 何をされたのか
   どうして此処に居るのか

   光…  そうだ!


   「光に… 私は光に包まれていた…」
    まぶしくて目を閉じてーー

   いつの間にか男に肩を抱き寄せられていたが
   あまりにも自然すぎて抵抗する事無く身を任せた
 
   「もしかしたら…」
   
   もしかしたらではなく
   これはかなり濃厚な事実 

   「此処は私のいた時代ではない」
    時を越えて来ちゃったんだな …きっと

   「時を越えた?」

   
   堪増の腕が微かに跳ねたのを感じながら
   目を閉じた









   ~~ 独り言 ~~


   言葉にすれば現実が忍び寄る
     
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